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ゲーム二次創作ブログ。ポケモソ擬人化など。たまに脚本も。
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07(ナナ)
 
***
 
あいしているよ。
 
***
 
登場人物
 ・草薙(くさなぎ)穂高(ほたか)
 ・ナナ
 ・高瀬(たかせ)(とおる)
 ・いちご
 
***
 
とあるマンションの一角。
部屋には草薙とナナ。
ナナはお気に入りのぬいぐるみを持っている。
そのぬいぐるみをおもむろに投げ、自分で取りに行く。
草薙はナナの一連の行動を横目で眺めながら、ふと語り出す。
 
草薙「あれの名前を、ナナという。パッと見人間に見えるあれは、人間のようで人間じゃない。確か長ったらしい正式名称があったはずだが、そんなもんはとうの昔に忘れた。簡単に説明すれば、人間の遺伝子に様々な動物の遺伝子が組み込まれた、人型ペットというものである」
 
ナナ、しばらく自分でぬいぐるみを投げては取ってを繰り返す。
おもむろにぬいぐるみを草薙に渡す。
しばしの沈黙。
草薙、ぬいぐるみを投げる。
ナナ、嬉しそうにぬいぐるみを追う。
 
草薙「見ての通り、ナナには犬の遺伝子が入っている」
 
ナナ、ぬいぐるみを持ってくる。
草薙はぬいぐるみを受け取り、投げる振りをしたり隠したり。
しばらくの攻防の後、ぬいぐるみを投げる。
ナナ、再度嬉しそうに追う。
 
草薙「ペットとなるべくして作られたのは確かだが、一般には出回っていない。仮にも人の姿をした生き物を飼うのは非人道的だとかで、実験段階で生産中止になったからだ。ナナは試作のうちの一匹で、他に行き場がないからと俺のところに押し付けられた」
 
ナナ、ぬいぐるみを持って戻ってくる。
草薙にぬいぐるみを渡し、楽しそうに投げられるのを待っている。
 
草薙「…………お前はもうちょっと落ち着けよ。おすわり、おすわり」
 
ナナ、ちょっと考えてから正座。
 
草薙「おお。おて」
 
ナナ、ぬいぐるみを草薙の手に置く。
 
草薙「ちげーよ。手をのせんだよ」
 
ナナ、わかっていない。
 
草薙「だから、こう」
 
草薙、ナナに拳を作らせ草薙の手のひらに置かせる。
ナナ、大きく頷く。
 
草薙「わかったな? よし、おて」
 
ナナ、拳を作り思いっきり草薙の手のひらを叩く。
草薙、悶絶。
 
草薙「てめぇ! ナナ!」
 
ナナ、嬉しそうな顔をして臨戦態勢。
 
草薙「遊ばねーよ! そうじゃねーよ! この馬鹿犬!」
 
草薙とナナ、部屋中を走り回る。
インターホンが鳴る。
草薙、玄関へ。
 
高瀬「どうもお邪魔しますー」
草薙「おぉ、お疲れ」
高瀬「先輩こそずいぶんお疲れですけど。何ですか、ついに超えちゃいけない一線超えちゃった感じですか? ヒュー!」
草薙「ぶん殴るぞ」
 
草薙、高瀬といちごを連れ部屋に戻る。
いちごは鈴をつけている。
 
草薙「そっちがお前んとこのか」
高瀬「可愛いでしょう。いちごちゃんて呼んであげて下さい」
 
いちご、立ち止まってナナをじっと見ている。
ナナもいちごに気付き、見つめ返す。
 
草薙「つか、犬と猫って相性悪いんじゃねーの。大丈夫かコレ」
高瀬「まあ、他の試作体と出会った時の反応っていう良いデータが取れますわ」
草薙「ゲスが」
高瀬「冗談です酷い。いちごちゃん友達いないんで、良い機会でしょ」
草薙「きつそうな顔してるもんなー」
高瀬「いやーこのツンツン具合が癖になるんですよー」
草薙「前から思ってたけど、お前ほんとキモい」
 
ナナといちご、見つめ合ったまま。
草薙と高瀬、見守る。
ナナ、おもむろにいちごに近付き、ぎゅっと身を寄せる。
いちご、微動だにせずむしろ誇らしげ。
しばらくお互いにもふもふし合う。
 
高瀬「あ、何か仲良くなったみたいですわ」
草薙「ほんとか? コレで?」
高瀬「あー良かった。これで仲間と遊ぶ喜びを感じてもらえるー」
草薙「どんだけ寂しい奴なんだよいちご……」
高瀬「素直になれないお年頃なんですー。ま、すぐ会いに行ける仲間なんて他にいませんしね」
 
高瀬、ナナといちごに歩み寄る。
 
高瀬「じゃーナナちゃん、定期健診するよ? いちごちゃんちょっと待っててね」
 
いちご、不満そうな顔で離れる。
高瀬、ナナの脈や熱を測ったり口の中を見たり。
その後、何やら紙に書き込む。
 
草薙「すっかり様になってんな」
高瀬「ほんとは研究の方が性に合ってるんですけどね。……はい、今日も今日とて健康。さすが先輩、ちゃんと健康管理してあげてるみたいですね」
草薙「葬式代が惜しいしな」
高瀬「……葬式しなくても良いんですよ。ペットなんですから」
草薙「…………ペット葬だってあるだろ」
高瀬「そりゃ人間のエゴですよ」
草薙「知ってるよ」
高瀬「だと思いましたぁ」
草薙「うっぜー」
高瀬「……ねえ先輩、ナナちゃんお手とか出来るようになりました?」
草薙「……。ああ、出来る」
高瀬「ほんとっすか! ナナちゃん、お手」
 
ナナ、高瀬の手のひらを拳で殴りつける。
高瀬悶絶。
 
高瀬「おのれ……(たばか)ったな!」
草薙「言っとくけど馬鹿犬が誤解したせいだぞ」
高瀬「保護者の責任です!」
 
いちご、高瀬に寄って来る。
 
高瀬「いちごちゃん! 心配してくれるんでしゅかぁ~。優しいでちゅねぇ~」
 
いちご、慄いて高瀬にビンタ。
高瀬、頬を摩りながらちょっと悦。
 
草薙「引くわー……」
高瀬「違いますよ? 引っ掻くくらいなら平手にしてって言い聞かせた甲斐が出たなーって思って」
草薙「そこで暴力を振るうなと敢えて言わないお前にドン引きだよ」
 
ナナといちご、ぬいぐるみを投げ合ったりして遊び始める。
草薙と高瀬はそれを見ている。
 
高瀬「そういや、ご両親の件どうなりました?」
草薙「直球だな」
高瀬「先輩、変化球嫌いでしょ」
草薙「まぁな」
高瀬「それで?」
草薙「未だに見つかんねーとよ。行方不明」
高瀬「……良いんですか?」
草薙「知るかよ。息子もろくに構わないで人型ペットとかいうマッドサイエンスにかまけやがって。挙げ句、生産中止となったら人生に絶望したとか言ってトンズラかよ。お前ら他にやることあんだろ。あんな荷物まで残しやがって」
高瀬「荷物って。ナナちゃんが可哀想でしょうに」
草薙「荷物以外の何だってんだよ。飯代は馬鹿にならねーし、走り回るしうるせーし。病気になってもどこの病院でも診てもらえねーから体調気ぃ使うしかねーし」
高瀬「じゃあ先輩がこの子らの医者第一号になればいいじゃないですか」
草薙「何で親子二代でこいつらに人生狂わされなきゃいけねーんだよ。第一お前がいるだろ」
高瀬「そうですけど、しょせん真似事ですよ。僕、遺伝子の配列見てる方が楽しいですもん」
草薙「変態」
高瀬「どうも。いや真面目な話。ナナちゃんやいちごちゃんを含め、試作体は全部で十五匹です。世間的にはちっぽけな数字ですし、この先彼女らが日の目を見ることはないから、彼女ら専用の医学なんて発展することないですけど。でもこれから先、彼女らが穏やかに余生を過ごすために専用医療が必要ですよ」
草薙「それはわかるが、何で俺がやらなきゃいけないみたいな流れになってんだよ」
高瀬「先輩しか出来る人がいないからじゃないですか。それが嫌ならうちの研究チーム戻ってきてくださいよ。先輩が抜けたせいで能率下がってんですから」
草薙「それもっと関係ないだろ」
高瀬「お願いしますよぉー。僕に全部仕事持ってこられてツラタンー」
草薙「そいつはご苦労なこって」
高瀬「こんなとこで財産食いつぶしてるタマじゃないでしょ先輩ぃー」
草薙「うるせーうるせー」
 
いちご、疲れたのか床に寝そべる。
ナナは遊び足りていないのか、ぬいぐるみを草薙のところに持ってくる。
 
草薙「……あっちの兄ちゃんに遊んでもらえ」
高瀬「おっ遊ぶ? 遊んじゃう感じ? いいよぉ、ナナちゃんカモン! カモンナウ! ヘイヘーイ! ワーオ!」
 
ナナ、慄いて高瀬にビンタ。
その後草薙の後ろに引っ込む。
高瀬、悦。
 
草薙「貴様……」
高瀬「何で『うちの娘にふしだらな真似を』的なオーラなんですか。違いますよ。ナナちゃんがいちごちゃんのビンタを見て学習しちゃっただけですよ」
草薙「いらんことばっかり学習しやがって馬鹿犬……」
高瀬「他のいらんことと言うと?」
草薙「プッチンプリンのプッチンの仕方」
高瀬「いらねー!」
 
草薙、ナナにデコピンを連打。
ナナは遊んでもらっていると勘違い。
 
高瀬「しかし、もっと捻っても良かったんじゃないですか」
草薙「あ?」
高瀬「名前ですよ」
草薙「ああ」
高瀬「試作番号〇七(ゼロナナ)で、ナナ。色気なくないですかー。もっとこう……チェリーとか、レディとか、可愛い名前にすれば良かったのに」
草薙「ナナで十分だ、こんなもん」
 
高瀬、抗議しようと口を開くが、やめる。
 
高瀬「そういえばー、こんなもの持ってきたんですよ」
 
高瀬、五十音の書いてあるボードを取り出す。
 
高瀬「ナナちゃんの学習能力なら、ゆくゆくはこれを使って会話が出来るんじゃないかなと思って」
草薙「こんな馬鹿なのにか?」
高瀬「あなどれないですよ。ゴリラも手話で会話する時代ですから」
 
高瀬、ナナの前にボードを置く。
興味を持ったのか、いちごも大儀そうに寄ってくる。
 
高瀬「あ」
 
高瀬、「あ」を指さしながら発音。
ナナ、追って「あ」を指さす。
同じように、「い」「う」「え」「お」を終える。
 
高瀬「あ」
 
ナナ、「あ」を指さす。
 
草薙「おお」
高瀬「う」
 
ナナ、「う」を指さす。
 
高瀬「おおー、素晴らしいじゃないですかナナちゃん」
 
ナナ、嬉しそう。
いちご、その横でじっとボードを見ているがわからない。
不服そうにした後、いちご、ボードを手に取りへし折る。
 
高瀬「ああああああああ!」
草薙「おおおお……?」
高瀬「ご無体! いちごちゃんご無体!」
草薙「相当気に入らなかったみたいだな」
高瀬「何故なんだい! 何故なんでしゅかいちごちゃん!」
 
いちご、高瀬にビンタ。
高瀬、悦。
高瀬のケータイが鳴る。
高瀬、電話に出る。
 
高瀬「はい高瀬です。…………えっ? ……はい、…………はい。わかりました。すぐ伺います。落ち着いて。すぐ行きますから」
 
高瀬、通話を切る。
 
高瀬「すいません先輩、僕らちょっとこれで」
草薙「大丈夫か?」
高瀬「…………試作番号〇三(ゼロサン)、キヨちゃんの容体が急変だそうです」
草薙「………………」
高瀬「……もともと無理があるんですよ。人間と動物の遺伝子を一緒にするのは」
草薙「…………知ってるよ」
高瀬「……だと思いましたぁ。さ、行きましゅよぉ、いちごちゃん」
 
ナナといちご、別れの挨拶。
高瀬といちご、外へ。
草薙、高瀬といちごの後ろ姿を見送る。
しばしの間。
ナナ、どこからかガムテープを持ってきて草薙に渡す。
 
草薙「ん? あのぬいぐるみじゃねーのか?」
 
草薙、ガムテープを投げる。
ナナ、慌てて取りに行く。
ナナ、ガムテープを持ってくると、先ほどいちごにへし折られた五十音ボードを叩く。
 
草薙「……直せって?」
 
草薙、ガムテープでボードを補強。
ナナ、ボードに書いてある「か」を連打。
 
草薙「…………か」
 
ナナ、「き」を指さす。
 
草薙「き」
 
ナナ、「く」を指さす。
 
草薙「く」
 
ナナが文字を指さし、草薙が発音。
これを繰り返していく。
 
暗転。
 
明転。
 
草薙「りんご」
 
ナナ、「ご」「り」「ら」の順でボードを叩く。
 
草薙「ラッパ」
 
ナナ、「ぱ」「ん」「つ」の順でボードを叩く。
 
草薙「ツバメ」
 
ナナ、「め」「し」の順にボードを叩く。
 
草薙「飯ぃ? それは暗に『腹減った』って言ってんのか」
 
ナナ、「め」「し」を連打。
 
草薙「さっき食っただろうが。我慢しろ、我慢」
 
ナナ、へこむ。
その後、おもむろにぬいぐるみを持ってきて渡す。
 
草薙「目隠し」
 
ナナ、自分の手で目隠しする。
草薙、その間にぬいぐるみを隠す。
 
草薙「探して良し」
 
ナナ、目隠しを解き、嬉々としてぬいぐるみを探し回る。
草薙はそれを見ている。
ナナ、ぬいぐるみを見つけ草薙に渡す。
 
草薙「ん、よし」
 
草薙、ナナの頭を撫でる。
ナナ、嬉しそう。
 
草薙「…………生まれてこなきゃ良かったよ、お前」
 
ナナ、首を傾げる。
 
草薙「それとも、生まれてこなきゃ良かったのは俺か。……何で生んだんだろうな」
 
ナナ、草薙をじっと見つめる。
 
草薙「……何でもねぇよ」
 
草薙のケータイが鳴る。
着信は高瀬から。
草薙、電話に出る。
 
草薙「何……うっるせぇ、うっせ、逆に聞こえねーよ! うるせぇ落ち着け! …………はぁ? 何…………いちご?」
 
ナナ、いちごの名前に反応。
 
草薙「落ち着けって。つかまずいだろ。何で窓開けといたんだよ。……相手は猫だぞ! ……あー、わかったわかった、とりあえず俺も探しにいくから。近所だろ? ああ。…………ああ」
 
草薙、通話を切る。
 
草薙「お前も…………いや。おすわり」
 
ナナ、正座。
 
草薙「良いか。ピンポンが鳴っても絶対に出るなよ。どんなにイケメンでもダメだし、どんなに美味そうな餌を抱えててもダメだぞ」
 
ナナ、イケメンはどうでもよさそうだが、美味しそうな餌には釣られそう。
 
草薙「お前という奴は……。じゃあ、俺ちょっと出てくるから」
 
草薙、外へ。
ナナ、草薙をお見送り。
その後部屋の真ん中にぽつんと佇む。
しばらく一人遊び。
ボードを取り出し、「な」「ん」「て」「゛」を叩く。
しばらくぼーっとしている。
 
窓の方から鈴の音。
ナナ、窓の方に駆け寄り、開ける。
いちご、部屋の中に入る。
ナナといちご、挨拶。
二人で遊ぶ。
しかしいちごはすぐに疲れてしまい、寝転がる。
ナナ、ボードを持ってくる。
何やら一緒にボードを打っている。
 
ふと、いちごが顔を上げる。
つられてナナも。
いちごは立ち上がり、ナナの頭を撫でる。
ナナ、いちごに抱き着く。
いちご、鈴を外してナナに渡す。
ナナといちご、別れの挨拶。
いちご、窓から去る。
 
草薙、高瀬を連れて帰ってくる。
 
高瀬「どうしよう、どうしよう先輩」
草薙「落ち着け、今度はナナも連れていくぞ。鼻良いし。パッと見は人間だから、少しなら連れ歩いても」
高瀬「パッと見人間って何なんですか!」
草薙「…………」
高瀬「……すみません」
 
ナナ、二人に近付く。
それと同時に鈴が鳴る。
草薙と高瀬、はっとしてナナを見る。
 
高瀬「いちごの鈴だ!」
草薙「ここに来たのか?」
高瀬「ナナちゃん! いちごは!」
 
高瀬、ナナの肩を掴んで揺さぶる。
 
高瀬「いちごは何処に行ったんだよ! 知ってるんだろ! 何処に……あの子、寂しがり屋で……なのに、一人で何処に行っちゃったんだよ……」
 
ナナ、ボードを取り出す。
何事かを打つ。
高瀬、その言葉を読み上げていく。
 
高瀬「……ありがとう。だいすき。……さよなら。………………」
草薙「…………」
高瀬「……猫って、死ぬとき飼い主の前からいなくなっちゃうんですってね。……こんな形で、確認したくなかったなぁ……」
 
泣き崩れる高瀬。
ナナ、高瀬にそっと寄り添う。
ぬいぐるみを差し出したり、ボードに何か打ち込んだり。
高瀬、そんなナナの仕草に小さく頷く。
 
草薙「…………」
 
暗転
 
明転
 
高瀬「ご迷惑おかけしました」
草薙「まったくだ」
高瀬「おかげで、ちょっとは整理つきましたよ」
草薙「……ペット葬はエゴなんじゃなかったのかよ。しかも本人不在」
高瀬「割り切ろうと思っても、そうはいかないんですよねー」
草薙「……だから嫌なんだよ」
高瀬「嫌って言う割には楽しそうですけど?」
草薙「ぶん殴るぞ」
高瀬「僕、この子らの医者になります」
草薙「…………」
高瀬「前人未踏だし、需要半端なく低いですけど」
草薙「茨の道だな」
高瀬「先輩にも手伝っていただけるとありがたいんですけどねぇー」
草薙「断る」
高瀬「何のための理系なんですか」
草薙「…………」
高瀬「どうしてご両親と同じ専攻なんですかー」
草薙「………………」
高瀬「ナナちゃん引き取るの、実は断われたじゃないですかー」
草薙「どうやらお前を長く生かしすぎたようだ」
高瀬「はは。……ナナちゃんとの時間、大事にしてくださいね」
草薙「……そんなもん、御免だよ」
高瀬「そう言うと思いましたぁー」
 
高瀬、外へ。
ナナ、高瀬をお見送り。
草薙、しばらくぼーっとする。
ナナ、ぬいぐるみを持ってくるが、草薙の隣に置いて自分もぼーっとする。
草薙「……何で生まれてきたんだよ。すぐ死んじまうくせによ……」
 
ナナ、草薙を見る。
 
草薙「何で生んだんだよ。すぐ死なせちまうくせによ。自分は構いもしないくせに。尻拭いさせるためか? ふざけんなよ……」
 
ナナ、草薙を見ている。
 
草薙「……俺は何にもわかんねぇままだ。わざわざ生まれる理由も、生む理由も。どうしようもない悲しみとか辛さとか、そういうのを分かっていながら、何故。何で……」
 
ナナ、ボードを持つ。
草薙の隣で、ボードを打つ。
草薙、言葉を読み上げる。
 
草薙「なんで、わかるよ」
 
草薙とナナ、一瞬視線を合わせる。
 
草薙「だいすきになるため。いちごはしあわせ。ななもしあわせ。きっとみんなしあわせ。だいすきといっしょにいれるから。だいすき。だいじょうぶ。だいすき。ずっといっしょ」
 
草薙、じっとナナを見る。
ナナ、笑顔。
 
草薙「……馬鹿。ずっと一緒になんかいれねぇよ。絶対離れ離れになるんだぞ。それでも一緒って言えるのか? 大好きって言えるか?」
 
ナナ、何事かボードに打ち込む。
 
草薙、言葉に出来ない。
 
草薙「…………そうか」
 
ナナ、草薙に寄り添う。
草薙、ナナの頭を撫でる。
ナナ、嬉しそうに笑って目を閉じる。
 
暗転。
 
 
 
《終》
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プロフィール
HN:
瑠璃色
性別:
非公開
職業:
パートのおばちゃん
趣味:
演劇、絵描き
自己紹介:
演劇大好きパートのおばちゃん。
ポケモン、モンハン、ゴッドイーターなんかでゲームの二次創作。

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